2008年10月29日


“競技”の場合、相手の攻撃をくらったり、有利なポジションを取られたりすると、自分のマイナスポイントになってしまいます。だから、絶対に食らいたくない(ダメージ以前に印象、ポイントという意味でも)わけで、ある種、競技として慎重にならざるを得ないわけです。上のポジションを取られたり、優勢に進められると判定に響きますからね。プロレスはそういう意味で言うと非常に大雑把なルールです。何回殴られても、ロープに振られても、いくら劣勢になろうと、最後に勝てばいいんです。勝てなくても、劣勢でも引き分けは引き分けなんです。よく素人が「技を受けるのがプロレス」とかいうわけのわからねぇ定義付けをしているけれど、わざと受けるのでなくて、投げられそうになったりエルボーが飛んできたりしたらそれをくらったからといってマイナスポイントになるわけではないので、ぶざまにカッコ悪く半端によけるより、ガッチリ食らっちまった方がよい場合が多々あるわけです。ロープに振られることだって、ぶざまにロープにしがみついて抵抗してもカッコ悪い
だけで、やる人も観る人も誰も得しないわけです。
頭突きだって、いざ当たる間合いに入ったら覚悟を決めて、互いに正確に額をぶつけ合わねば自分も相手も大ケガします。昔、バトラーツの札幌で、池田の頭突きをビビって顔を背けたボブバックランドが、鼻を折りました。
“わざと受ける”のでなく、くるとこまできちまったら、正面から受けちまった方が“まだマシ”という、一種の“受身”みたいなものなのです。その為にレスラーは並外れた強靭な体を作り上げているわけです。だから、ピンポイントをねらってくるハイキック、延髄斬りなんて、一発KOのリスクがあるわけで、わざと受けるわけながないのです。(ただ、顔面は蹴らず、胸を叩き合う壮絶我慢比べを売りにしている団体には、今まで書いてきた理念はあてはまりませんがね。)つまり、プロフェッショナルレスリング(プロレスではない)と総合格闘技は別物ではなく、総合格闘技の先にあるのがプロフェッショナルレスリング。集合体でいえば、プロフェッショナルレスリングという中の一部に、総合格闘技というアイテムが丸々含まれるわけなんです。
昨今は、そこだけぽっかり穴が抜けてるプロレス団体が多々ありますがね。
プロフェッショナルレスリングという集合体の80%が総合格闘技であるというのが私の持論。だから、80%がぽっかり穴が空いてる薄っぺらいプロレスが多すぎるのが、この業界低迷、閉塞の最たる原因なのです。おわり
posted by 石川雄規 at 13:42 | 日記
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