2008年12月31日


格闘芸術、すなわちBattle Art。緻密なレスリング&妥協無き打撃の攻防。つまり高度な闘い。 いわゆるプロフェッショナルレスリングだ。誰しも気軽にバチバチスタイルと表現するが、それはハードな殴り合いを差した表現方法であって、格闘芸術そのものを意味するものではない。とかく世の中は言葉ばかりが一人歩きし、末端にゆくと深い意味もわからず使う輩が増える。そのズレた意味合いのまま言葉が一人歩きするようになると、しまいには間違った意味で定着する。つまり言語学でいう所の“言葉の揺れ”だ。「憎まれっ子世にはばかる(本来ははびこる)」 「気のおけない人(心許せる人、許せない人の両端の意味が共存する)」バチバチが誤った意味合いで広辞苑に載ってしまうといけないので、遅れてきたファンの方に説明しておこう。
バトラーツスタイルとは。カールゴッチ、藤原喜明と続く本格派関節技レスリングに、初代タイガーマスクが当時いち早く提唱した総合格闘技のテイストを融合させたU.W.Fスタイルに源流とし、石川雄規、池田大輔、船木勝一、田中稔、小野武志、臼田勝美、アレクサンダー大塚、モハメドヨネの8名が藤原組長の元から独立しバトラーツという団体を興した。ファイトスタイルはいたってシンプル。蹴って殴って投げて極める。ここでUWFにあったロストポイント制を廃止したのがバトラーツスタイル。スポーツライクな競技性をとっ払うことで、より生々しい“闘い”が生み出されることになった。ロープエスケープは認められ、ホール決着はナシ。KOかギブアップのみの決着。そこには、アントニオ猪木に死ぬほどに片想いを続けながら決して傍にいることが叶わなかった石川の情念が宿った。膝元にいなかったが故に究極に純粋培養された、燃える闘魂アントニオ猪木の闘いの理念が石川の情念に姿を代えて隔世遺伝したのだ。
私は思う。猪木さんがやりたかったU.W.Fはバトラーツスタイルなのではないかと。も猪木さんがおっしゃった言葉がある。週刊ゴングの表紙になっていた。UFO旗揚げの時だったか。「格闘芸術とは、観客との想像力の闘いである」奇しくもその3年前、私がバトラーツ旗揚げに際して提唱していた言葉だった。もちろん俺の言葉など、どこのマスコミも拾ってはくれなかったが。 つづく
posted by 石川雄規 at 02:19 | 日記
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